「お母さん遊んでくれないんだ。」とクラスの子どもに言われた事があります。そういえば園庭や公園で遊んでいる親子を見ていても、親は携帯を片手に子どもは一人砂場でお山を作ってみたり、立ち話に夢中になり、子ども達の姿には目を向けていない様子が気になります。そんな中、のぼり棒に懸命に登るお母さんの姿、鉄棒やキャッチボールをしながら子どもと会話をし笑顔あふれる光景を目にしますと、嬉しくなり安心します。
体を使って子どもと向きあうこととは一体どういう事なのか考えさせられた事があります。江戸川の土手に散歩に行った時のこと、土手をかけおり、ころげまわり、どろんこになり子どもと夢中で遊んだ時。「先生、今日みたいにまた明日も遊ぼうね」と言って降園した子がいました。毎日、園庭で子どもと向きあって遊んでいるつもりでしたが、子ども達には体を思いっきり動かし充実した遊びにはつながらなかったようです。
子どもが今日は楽しかったと心から思える事は何もTVゲームを一緒にすることや、テーマパークにでかける事だけではないと思います。子どもと向きあって遊んでいく事で喜びを共感し、新しい発見があり、たくさんの会話が成り立つ事で子ども達の心は満たされていくのではないでしょうか。今、子ども達が夢中なことに、つきあってみるのも親子の関わりを深めるいい機会です。砂場でのかたいだんごづくりもたくさんの工夫を凝らしています。遊具などを一緒に挑戦し少しずつの成長を、変化を見てあげることができることは素晴らしいことです。これからも子どもと向きあっていくことと共に体を動かしていくことを大切に心がけたいです。
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